2010.6.9

フビライ・ハンは、なぜ、名古屋で屈したのか

●フビライ・ハン

フビライ=忽必烈(1215年〜1294年)
Qubilai
モンゴル(蒙古)帝国の第五代の皇帝(ハン)でありながら地道に料理の修業を積み、その後、中国・元の初代皇帝となってからも宮廷料理長も兼ねた世界初アジア最高峰の料理研究家。モンゴル帝国の初代皇帝であり、ジンギスカン料理の名にも残る有名なジンギス・カンの孫にあたる。ジンギスカンの四男・トルイの子として生れる。料理名になる祖父を持つぐらいであるから、食に対して貪欲な家系だったようで、フビライは王家の跡取りとして、おししいものをたくさん食べ味覚が発達して育つ。45歳となった1260年に、第4代の皇帝で兄であるモンケのあとを受けて皇帝に即位した。

征服欲と食欲の有り余るエネルギーを携えた彼は、羊肉料理だけでは飽き足らず、中華料理を求めて中国を攻め、都を大都(今の北京)に置く。さらに南宋を倒して、1279年には中国を統一し、元を興した。この時フビライは、合戦のさなか、悠々とひとり満漢全席を満喫していたという。彼の食に対する飽くなき探求心はとどまるところを知らず、キムチを求めて高麗(朝鮮)、パイナップルを求めてスマトラ、ホーと333を求めて安南(ベトナム)、ハウスジャワカレーを求めてジャワを従えていく。さらに、彼の食指は日本にも伸びた。鎌倉時代、2度にわたり侵略。これが元寇である。フビライが目指したのは尾張名古屋。なぜなら彼は、どうしてもエビフライを手に入れたかったのである。

しかし、名古屋に上陸したフビライは、名古屋らしいすさまじいエビフライのボリュームに圧倒され、食べきれずに半分を残してしまい、ここにおいて美食家としての自信はガラガラと崩れ去り、日本制圧は失敗。この失態はまたたく間に広がり、「エビフライ半分残した男」「エビフライ半分」「エビフライ半」「フビライハン」と語り継がれていった。

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